経営戦略型就業規則の特徴


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誰に適用される就業規則なのか、規定が明確でない。

 

パートタイマーの社員から、「退職金の支給を要求された。」、「特別休暇の取得を要求された。」など、正社員と同じ処遇を求められてしまった。

 

経営戦略型就業規則ではこうなる!

 

(適用範囲)

この規則は、株式会社○○○○(以下「会社」という)の正社員に適用する。

 

(正社員以外の適用)

正社員以外の社員の就業については、この規則は適用せず、別に定める規則による。

 

(正社員の定義)

この規則の適用を受ける正社員(以下、単に「社員」とする)とは、第○条に定める手続きを経て、会社と期間の定めなく(定年を除く)雇い入れられる労働契約を締結し、会社の業務に従事する者をいう。

 

別途、「パートタイマー就業規則」を作成する。

 

経営戦略型就業規則ではここが違う!

 

  社員のさまざまな処遇については、個別の労働契約よりも就業規則の規定が優先されます。

 就業規則の規定をどのような社員に適用するのかが明確でなければ、原則的にすべての社 

 員に適用されてしまいます。

  賃金、休日、退職金など通常正社員とパートタイマーとで処遇が異なるものについて

 は、適用する就業規則をそれぞれに作成し、明確に規定しておきましょう。 


 

社員に人事異動を拒否されてしまった。

 

マイホームを新築して間もない社員から転勤を拒否されてしまいました。

 

 

そんな会社の就業規則は・・・

 

(人事異動)

1 会社は、業務上必要がある場合は、社員の就業する場所又は従事する業務の変更を命じることがある。

 

経営戦略型就業規則ではこうなる!

 

(異 動)

1 会社は、業務上必要があるときは、社員に異動を命じることがある。
2 前項の場合、社員は正当な理由がなければ、これを拒むことはできない。

 

経営戦略就業規則ではここがちがう!

 

会社には配転命令権があります。就業規則に「正当な理由が無い場合は、拒否できない」と具体的な規定を設け、会社の社員に対する配転命令権を明確にしましょう。


 

試用期間中に解雇する事になった場合どうしますか。

 

能力を期待して他社から引き抜いた社員。期待が大きくはずれ、高い報酬に見合った働きぶりが全く期待できないため、試用期間中に解雇しようとしましたが本人は「就業規則に書いてある解雇の事由に該当しない。」と解雇に応じようとしません。

 

そんな会社の就業規則は・・・

 

(試用期間)

1  新たに採用した者については、採用の日から「○か月間」を試用期間とする。ただし、会社が適当と認めるときは、この期間を短縮し、又は設けないことがある。

2  試用期間中に従業員として不適格と認められた者は、第○条(「解雇」の条文)の定めに従い解雇することがある。

―以下略―

試用期間中の社員の場合、どのような理由で解雇されるのか、明らかにしておくべきでしょう。単純に、「第○条の定めに従い」とするのはトラブルのもとになります。

 

経営戦略型就業規則ではこうなる!

 

(試用期間)

―前略―

2 試用期間中または試用期間満了の際、次のいずれかに該当する者については、解雇に関する手続きの規定に従い解雇する。
①正当な理由なく遅刻をしたとき
②正当な理由なく欠勤したとき
③正当な理由なく上司の指示に従わなかったとき
④就業期間中、業務に専念せず、職場を離れたり、私的行為を行ったとき
⑤不適格な言動を用い、又、職場における協調性に欠けると判断されるとき
⑥業務遂行能力・技術が劣ると会社が判断したとき
⑦会社の提出書類、面接時に述べた内容が事実と著しく異なる事が判明したとき又は業務遂行に支障となるおそれのある既往症を隠しそれが発覚したとき
⑧その他、前各号に準ずる程度の事由により引き続き社員として勤務させることが不適当と認められるとき

 

経営戦略型就業規則ではここが違う!

 

試用期間中にどのようなことをすると解雇されるのか、具体的に記載します。これがないと、通常の労働者と同じように解雇や懲戒の事由に該当する場合でないと解雇できないこととなる場合があります。また、あらかじめこうした規定を明らかにしておくことで、入社したての社員も襟を正して勤務することでしょう。何事もはじめが肝心です。


 

社員が突然退職してしまい、業務に支障が生じた。

 

 そんな会社の就業規則は・・・

 

(退 職)

前条に定めるもののほか、従業員が次のいずれかに該当するときは、退職とする。

①退職を願い出て会社から承認されたとき、または退職願を提出して14日を経過したとき

②期間を決めて雇用されている場合、その期間を満了したとき

③第9条に定める休職期間が満了し、なお休職事由が消滅しないとき

④死亡したとき

退職に関する定めをこれしかおいていないということ自体に大いに問題がありそうです。

 

経営戦略型就業規則ではこうなる!

 

(退 職)

社員が次の各号のいずれかに該当するに至ったときはその日を退職の日とし、その日の翌日に社員としての身分を失う。

①社員が退職を願い出て会社と協議の上決定した退職日

―中略―

(自己都合退職)

―中略―

2 前項の規定により退職願を提出した者は、退職の日までは会社の指示する業務に服さなければならない。

3 前2項の場合において、社員は退職の日までの間に従前の職務について後任者への引継ぎを完了し、業務に支障をきたさぬよう、専念しなければならない。

4 退職予定者が前項の引き継ぎを怠った場合には、退職金規程の定めに従って退職手当の全部又は一部を支給しないことがある

5 会社の営業・顧客に関する情報の秘密保持に関する誓約は、雇用関係終了後も継続して適用される
-以下略-

 

経営戦略型就業規則ではここが違う!

 

 先ほどの某会社の就業規則では、明らかに規定が足りません。例を挙げると、

・業務の正常な引継ぎを担保する定めがありません。
・退職後も引き続き会社の機密を保持するような規定も必要です。

何よりも、社員が自己都合退職をする場合、多くの場合会社にとっては「想定外」の事態ですから、会社側にも準備をする時間がほしいものです。

また、退職願を出した社員に対して、「退職日までは従前の業務に就くように」と規定している就業規則もしばしば見られますが、すでに退職願を提出した社員をそのまま「従前の業務」に就かせておいてよいのでしょうか。少なくとも他の業務に転換させる必要が生じる可能性に備えておかなくてはいけません。


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